住宅ローン35年とルームシェア

謎のイタリア人コラムニスト・パオロ・マッツァリーノさんがブログで国の持ち家政策の矛盾について書いています

今回の記事を書くために過去の資料をいろいろ調べましたけど、一般向け住宅ローンが普及しはじめた70年代前半には、住宅ローンは15~20年の返済期間が限度とされてました。40歳まで社宅暮らしをし、その間に頭金を貯めて家を買い、55歳の定年のころに返済終了、という想定だったわけです。

ところが80年代には30年、35年ローンがあたりまえになってしまいました。逆算すると、定年までに返済を終えるためには、30歳くらいで家を買う決断をしなければならないわけです。実際、新築マンションには小さい子がいる30歳くらいの夫婦が目立ちます。

でもいまどきのサラリーマンにはなんの保証もありません。35年後もいまと同じ会社にいられるのか、会社自体が存在してるのか、だれにも予想できません。

確かに、今東京圏でマンションを買おうと思うと、住宅ローンの見積もりは当然のように30年、35年という期間で出てきます。また、それぐらいの長期で計算しないと買えないぐらい、家の価格が高くなっているという状況もあります。

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昭和のような終身雇用やボーナス、退職金などが整備された時代ならともかく、先々どうなるかわからない今の日本で35年続く借金を背負ってまで家を買うことが安全なのかどうかは、怪しいところですよね。

ルームシェアの収入を見込んで家を買うことは僕も決して薦めないのですが、病気や怪我もせず、会社も倒産せず、仕事もなくならず、という前提で高額なローンを組むのであれば、ルームシェアをすることで得られる予定外の収入は、何かあった時のリスク対策として有用なものの一つになり得ると思うのです。

実際に僕の場合、ルームメイトからの賃貸収入で10年と掛からず最初の中古マンションのローンを繰り上げ返済できてしまったわけで、そこは本業の会社員でも順調だったとか節約を頑張ったとかの要因もあるのですが、35年のローンを7,8年に短縮できたことで、2軒目の購入にしても転職にしても、自分の選択肢を広げられたなあ、と思うところはあります。

また、パオロさんも書かれているとおり、

30歳そこそこで、定住を選んでしまっていいのかな。今後べつの場所でちがう仕事がやりたくなったりしませんか。そういう気持ちになったとしても、持ち家が足かせになって踏み出せないのでは。

といった側面もあるわけです。まだどこでどんな仕事をしていきたいか固まっていない若い人は、他の人がやっているルームシェアに入って住むことで、フットワークを軽くしたまま、安く便利なところに住むことができます。

必要もないものを無理な計画を組んで買わない、というのも、人生設計では大事ではないかなと改めて思いました。

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投稿者: あきゆうき

ルームシェアジャパン代表。「ルームシェア」という言葉が通用しなかった日本で1997年からルームシェアを始める。その体験をネットに公開し、2002年には日本語で初めてのルームシェア本を出版。人生を変えうるルームシェアをより多くの人に知ってもらいたいと活動を続けています

「住宅ローン35年とルームシェア」への1件のフィードバック

  1. 私はルームシェアの収入で分譲マンションのローンを支払っています。
    自分で支払う家賃は基本、ゼロです。 

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