ルームメイトが大家に家賃を払ってなかった!

家賃の支払いに関するルームシェアのトラブル相談事例です。

二人分の家賃をルームメイトが集めて、大家に払ってくれるというやり方でずっと過ごしていました。自分は遅れることなくルームメイトに毎月の家賃を払っていました。

しかしある時、大家さんと直接話す機会があり、そこで半年分の家賃が滞納されていることがわかりました。

ルームメイトにどういうことか問い詰めたところ、自分の遊びに遣い込んでいて、家賃を払ってなかったと言われました。大家さんからは今すぐ滞納分を払わなければ、来月で出ていくようにと言われています。

私自身に落ち度はないと思うのですが、出ていくしかないのでしょうか?

まず、大家とルームメイト、そしてあなたの3者の関係がどうなっているか、を確認しましょう。もし、

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となっていた場合、つまり、大家から借りているのはルームメイトで、あなたはルームメイトから又借りしているだけという場合。この時、ルームメイトが大家に滞納している分については、あなたは責任がありません。

「家賃についてはルームメイトに言ってください」でいいでしょう。法律的な義務はありませんが、大家と対決姿勢になるのはあなたにとっても得ではないでしょう。ルームメイトがあなたに又貸しをすることが契約で禁止されているケースもあり、そうなるとどのみち契約は解消、あなたも出ていくしかなくなります。

家賃の受け渡しがルームメイトに任されていたとしても、契約や賃貸の責任が共同であなたにもある場合は、もっと難しくなります。

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契約書の書き方によっては、ルームメイトの誰かが家賃を払わない場合は、残りのルームメイトにその分を支払う責任がある、というようなものも珍しくありません。

どうしてもその家に住み続けたいのであれば、滞納分をあなたが一人で支払い、ルームメイトに預けた分やルームメイト自身の分の家賃についてはあなた自身がルームメイトから取り立てる、どうしても支払わない場合は裁判を起こす、というのもできなくはないですが、大家に事情を話して多少待ってもらうにしても、全体の家賃を払う上にあなたの分は一時的に2回支払うことになり、出費が大きいです。また、そういうルームメイトであれば、大きな金額となった預けたお金や滞納額を返してもらうのはとても難しいでしょう。

今の家に住み続けるのは諦めて、なるべく早くそこを出るのが、全体のロスを最小限に抑える方法かと思います。これから出ていくまでの期間の家賃のうちあなたの分は、ルームメイトではなく大家に直接支払いましょう。

滞納分の家賃については、あなたの分はルームメイトに支払った、と大家に伝え、大家にはルームメイトに請求してもらうのが一番良いかと思いますが、そのためには「支払った証拠」が重要となります。ルームメイトや友達の間であっても、お金を渡したら領収書を書いてもらうとか、銀行振り込みにして通帳に証拠を残すとか、そういう証拠がなければ、大家や他の人(もし裁判になったら裁判官も)からみたら、ルームメイトが遣い込んだのか、あなたがルームメイトにそもそも払っていなかったのか、区別がつきません。

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もし何の証拠も無く、現金を毎月手渡ししていたとなると、今からでも証拠を用意できないかを考えましょう。ルームメイトがだらしなくて遣い込んだだけで、悪意が無いのであれば、今からでもルームメイトに受け取りの領収書を書いてもらうよう頼みましょう。ルームメイトが意図的にやっている場合は、書いてくれないとは思いますが。

「落ち度がない」ということですが、ルームメイトに払った証拠を残していなかったことや、ルームメイトが本当に大家に家賃を支払っていることを確認しなかったことは、落ち度と言えなくはないでしょう。勉強代は高くつきましたが、次のルームメイトや、ルームシェア以外でもお金を共同で集めて収めるような機会では、支払ったことの証拠を残す、支払われていることを確認する、のを必ずするようにしましょう。

投稿者: あきゆうき

ルームシェアジャパン代表。「ルームシェア」という言葉が通用しなかった日本で1997年からルームシェアを始める。その体験をネットに公開し、2002年には日本語で初めてのルームシェア本を出版。人生を変えうるルームシェアをより多くの人に知ってもらいたいと活動を続けています

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