良いルームメイトになるには 後編

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(Credit: Wikipedia)

前回に続き、ルームシェアでのマナーのリストの後編です。実際のシェア生活だけでなく、例えば旅先でドミトリーに宿泊する際に参考になるものも多いと思います。

ルームメイトの睡眠を大事にする

もし夜更かしする場合には、一定の時間になったら携帯を切って、音や灯りをしっかり落としましょう。早寝な場合には、ルームメイトに気を遣わせずに自分が熟睡できる方法を探していきましょう。
朝起きる時間にずれのある場合にも同じことが言えます。

ルームメイトと交流を持つ

挨拶はもちろんのこと、今日の調子はどうだったかなどを聞いて、相手に興味を示しましょう。そうすることによって相手の考え方を理解することができますし、相手に自分の視点が伝わりやすくなります。なにかもめ事が起こった際にも、それなりの交友関係が持てていれば、解決も円滑に進むでしょう。
1週間に1回、2人で過ごす時間を持つように心がけてみましょう。家で映画を観る、夕飯を一緒に作る、はたまたイベントに誘って出かけてみるのも良いかもしれません。
また、夕飯を作ってあげる、相手の好きな果物を買ってくる、換気扇掃除をするなど、定期的に相手を喜ばせるようにしてみましょう。
     

行動パターンを柔軟にする

例えば、シェア相手に大きな試験が迫っていたとしたら、自分は出かけるか、部屋に居るとしても静かに過ごすのが人情というものでしょう。逆の立場の場合には、試験勉強はなるべく家に持ち帰らずに、図書館やカフェで済ます努力をするといった努力を示すことで、お互いを尊重し合った関係が持てると思います。
また、相手の仕事が煮詰まっているようであれば、頃合いをみて気分転換に連れ出すのも良いでしょう。時にはそっとしておいて、自分は外出してお茶でもゆっくりすすっている、という状況も必要かもしれませんが。

コミュニケーション能力を高く

恋人、家族を含め、どんな人と住むときにも努力は必要です。それが長期であれ短期であれ、コミュニケーション能力はカギになってきます。何か問題があった場合には、なるべく即座に話し合うようにしましょう。後回しにすると、事が大きくなるだけです。オープンに話し合える環境を作ることで、無理やストレスのなく心地良いシェア生活を送ることができるでしょう。

何をどこまでシェアするか決めておく

冷蔵庫の中身は何をシェアできるのか、電話を共有する場合には電話料金をどう分割するかなどを話し合っておきましょう。もしなにか借りる場合には必ず相手に知らせ、消耗品である場合には後でしっかりと補充しましょう。

家事を分担しましょう

ゴミ出し、台所や風呂トイレなど共有スペースの掃除などを分担しましょう。定期的に役割を交換するのも良いかもしれません。

良いルームメイトを見つけるにあたって

ルームメイト探しでは、シェア相手がどれくらいフレンドリーかで判断してしまいがちですが、よくよく考えるとそれは外で友人として付き合って行く場合の判断基準ではないでしょうか?ところが、ルームメイトというのは相部屋生活を送っていく上での相方になるわけですから、実際の日常生活が相性良く上手くまわっていくかを考えることの方が断然重要なのです。

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(Credit: Wikipedia)

自分自身が良いルームメイトになるためにも、共同生活者との相性はとても重要です。今回はそんな良いルームシェアへの第一歩を紹介したいと思います。以下の生活習慣が、2人の間でどれくらい一致するか具体的に考えてみましょう。

 

基本条件

  • いままでどんな共同生活を経験してきたのか?
  • 光熱費もしっかり払える経済状況であるか?
  • 早起き?それとも夜更かし?
  • 室温は何度くらいで快適に感じるでしょうか?
  • 部屋でテレビをみたりゲームをしたりする場合には、1日何時間くらいでしょうか?
  • どれぐらいの雑音量が適正でしょうか?(静かに本を読む程度まで、または爆音パンク音楽OKなど)
  • 政治的、宗教的な意見に大きな違いはないでしょうか?

家事などの雑用の好み

お互いになにか好き嫌いはあるでしょうか?例えばあなたの一番きらいなお風呂掃除が、相方にとっての好きな家事No.1だった場合には、とても相性良く分担ができますよね。

片方がどれくらい家を空けている場合に心配し始めるのが適正でしょうか

1~2晩は心配せずに3日目から心配するのが良いか、または、大げさに言うならば仕事や学校に2時間遅れた時点で警察に連絡が欲しいのでしょうか?

コミュニケーションや意思伝達はどうか

思ったことをすぐダイレクトに言うタイプ?それとも何も言わずに心の内に閉まっておくタイプでしょうか?

匂いについて

相手は匂いに異常に敏感であったりしますか?クリーニング用洗剤なども匂いによって選ばなくてはいけないかもしれませんし、場合によってはランニング用のスニーカーなどの扱いにも気をつかいますね。その他香水なども気になったりしませんか?

アレルギー

牛乳、ナッツ、埃、カビ、動物などにアレルギーはありますか?特に食品にアレルギーのある場合には、共用のまな板や包丁などに気を遣う必要性が出てきます。

掃除の程度や頻度

どれくらいの清潔感を望んでいますか?例えば洗い物をちゃちゃっと片づけたり、ゴミを定期的に捨てに行くなどの感覚は一致していますか?

喫煙やお酒

愛煙家でしょうか?アンチスモーカーでしょうか?飲ん兵衛でしょうか?

交友パターン

活発で社交的なタイプですか?それとも気の許せる範囲の友人と平和に過ごしていくタイプでしょうか?お互いの距離感や、家に友人を呼ぶ際などの目安となります。

部屋の装飾

部屋をデコレーションするのが好きなタイプでしょうか?それともどんなスタイルの部屋でも気にしないタイプ?趣味の明らかな不一致があればお互い思った以上に不快に感じるようです。
個人的にはデコレーション好きなひとが家に1人居ると生活空間が明るくなって良い印象がありますし、同居人全員の趣味が少しずつ集まった部屋も和気あいあいとして良いですよね。あなたはどんな飾りつけが好きでしょうか?

音楽などの趣向

どんな音楽や映画、テレビ番組が好きでしょうか?うるさいもの?静かなもの?
音とは不思議なもので、あまりに趣味に合わないものだと窮屈に感じてしまいますよね。そいうった場合はお互いの不在の際に思いっきり楽しむなどの配慮も必要かもしれません。

 

ルームメイト選びは今後のあなたの生活を大きく左右します。以上を参考に、再度熟考してみてはいかがでしょうか。

良いルームメイトになるには 前編

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(Credit: GMU COMPLETE)

ルームシェアと一口に言っても、実際に身内でもないひとと部屋を共有するというのは、なかなか大変な部分もあると思います。1番のカギは、常に互いを尊重し合うのを忘れないことだと思いますが、今日は具体的にはどういうことに気を付けるかを全2編で紹介します。まずは自らが良いルームメイトを目指す、というのは大きなポイントかもしれません。

先立って計画をしっかり立てる

これは特に休日に大事になってきます。8時起床、8時半朝食、9時に出かける、などと予定をしっかり計画しておき、それ通りに行動しましょう。起き抜けにルームメイトに誘われて映画を観てしまって元々やりたかったことが何も進まなかった、などということを避けることができます。
共同生活ですから、服や物の管理、清掃の担当などにもこの計画性は大事になってきます。
また、雑音の出る作業をする時間、静かにする時間、パーティー可能な時間なども、ある程度話し合ったり設定したりすることでお互いに過ごしやすくなるかもしれません。けじめが大事ということです。

参考: ルームシェア入門 | 生活時間

お互いのプライバシーやパーソナルスペースを尊重する

小さな部屋をシェアする場合には特にカギになってきます。あなたの持ち物とルームメイトの持ち物の保管場所を明確に分けましょう。そうすれば各自の責任が自分の持ち場のみに発生するわけです。
なにかを「借りる」ことがある場合には、例え小さなものでも毎回確認を取りましょう。もし無断で借りることがあったなら、次回紛失物が出たときに疑われてしまう可能性が出てきてしまいます。もし承諾を得て借りる場合には、下手なもめごとを防ぐためにも借りたものの取扱いに気を払いましょう。

自分の義務はしっかりこなす

例えばあなたがゴミ出しの係ならさっさとゴミを出し、大家さんへの連絡係ならドアの立てつけが悪いとなった際にはその時点で電話してしまいましょう。ぱぱっと行動してしまえばあなたもルームメイトも些細なことについて考える時間を減らすことができます。
同様に、光熱費の支払い時期が来たならばさっさと払ってしまいましょう。

参考: ルームシェア入門 | ルームシェアと家事当番、当番表

妥協するのは当たり前

日常生活の送り方も十人十色です。あなた自身に妥協する心構えがなければ、相手も掛け合ってくれません。

使ったら後片付け

もちろん潔癖症になれというわけではありませんが、後片付けを習慣づけましょう。使ったお皿を何日もシンクに出しっぱなしにする、共用スペースを私物で散らかす、などはトラブルの元。そしてルームシェアの場合は、自分のベッドの上に洗濯物の山、なども避けたいところです。守らなければいけない最低限の清潔さよりも1、2歩きれいな状態をキープすることを心がけましょう。

衛生的であれ

部屋を共有しているので、特に匂いや部屋の散らかりなどに気を配りましょう。定期的に窓を開けて換気するのも良いと思います。また、毎朝ベッドはきれいにベッドメイキングして、責任感のある好印象な人物像を持ってもらうようにしましょう。

参考: ルームシェア入門 | 掃除

友人とのルームシェアに関する覚え書き

ルームシェアを始めたいと思っても、同居人のメンバー選びがなかなか難しいですよね。シェア生活の長い方は数々の良い思い出と共に1つや2つは苦い経験をお持ちではないでしょうか。

そんな事態を回避するために、アメリカの大学生向けに書かれたノウハウを少しまとめて紹介します。自分の人脈内やその延長で共同生活を始めることを前提とした、若いシェアビギナーのための覚え書きのようなものです。

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(Credit: Wikipedia)

1. 親友とは住まない!

大事な友だちを、それもしょうもない家事に関する喧嘩などで失いたくないですよね?

例えばあなたのハウスメイトが言っても言っても食後のお皿を洗わずにキッチンに置いたまま出かけてしまう、という状態が何か月も続くとしましょう。そんなささいなことで友情に亀裂が入るのは残念でなりませんよね?おまけに毎日一緒に生活しているとお互い引っ込みがつかなくなってその亀裂が大きなものに発展してしまう、なんていうこともよくある話です。

それならば、今までそこまで交流のなかった人とでもハウスメイトとしての新しい付き合いを深めてゆき、大事な親友は相談先として取っておく方が賢明ではないでしょうか?

家でなにか問題があると、なるべく外に出る時間を増やして気分転換をしたくなるもの。そんなときにお互いに助けあえるのも親友と別々に住むことの利点かもしれません。

2. ハウスメイトになる人の生活パターン

特に、狭い家でのシェアの場合に大事になってくるのが、生活パターンが合うということ。

例えばパーティー三昧の学生で夜中に何人も引き連れて帰ってくるタイプの人と朝方5時出勤のフリーターが一緒に住んだら、例え同い年であっても確実にもめますよね。そこまでわかりやすくないにしても、洗濯機をまわしたり掃除機をかける時間帯なども、お互いの睡眠時間帯があまりにずれていると気になってくるものです。

いくら外で会うときは意気投合していても、実際の生活パターンはどうなっていくかイメージトレーニングをしてみましょう。

3. シェア相手の周囲の人間関係

ハウスメイトになる人の友だちや彼氏彼女と良い関係が築けそうか、またはそつなく付き合っていけそうか考えてみましょう。

言ってしまえば、ハウスメイトの近しい人たちとも同居するような感覚でしょうか。こういったところから人間関係の輪が広がっていくのがシェアの醍醐味とも言えます。

4. 掃除の度合い

掃除の程度や頻度などに関する感覚が一致していることを確かめましょう。

極論を言えば、ゴミ屋敷に住むタイプの方なら家に物が多いのがすきな人または物が多いことが気にならない人と住むのが無難でしょう。

逆に潔癖症なら潔癖症同志で、ということになります。またもしあなたが軽度の潔癖症であって、ハウスメイトもわりときれい好きなんだけどもまぁあなたの基準には満たなそうだという場合には、あなたがかなりきれい好きであるという事実をできればシェア前に相手に伝えることがカギになってくるでしょう。加えて、きれいでないと気になるので気持ちよく過ごすためにも自分の掃除の回数が少し多いのはもちろんのこと、といったスタンスを持てるとお互いの関係も良いものになるのではないでしょうか。

5. シェアを決める前に小旅行に出てみる

可能であれば、シェアをしてみたいなと思うひととちょっとした旅行にでも行ってみましょう。かなり良いシュミレーションになるはずです。裏を返すと、ここでいやな予感がした場合にはまだ引き返しがきくということです。

6. お互いの悪い部分を言い合ってみる

共同生活をするにあたってのお互いの悪いところをこの際全て言いあってみましょう。そこで気になる部分が挙がれば、対応策や妥協できる点を話し合ってみましょう。開き直って先に伝えてしまえば案外お互いに気楽に過ごせるものです。

まとめ

どの項目に関しても言えるのは、シェア相手とは、あなたの生活スタイルや癖などに関しては正直になってオープンに話をすることがカギであるということです。

ルームシェア探しのチェック項目

部屋探しはなにかとバタバタしてしまって、小さな項目をチェックし忘れたりしがちなもの。普通の部屋探しの条件に加えて、シェア物件ならではのチェックポイントを今回まとめました。今まさにお部屋探し中のあなたのチェックリストとして、また、ハウスメイトをお探し中のあなたの掲示板書き込みの際の参考にぜひ役立ててください。

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(credit: Wise Owl Home School)

1. 家賃と光熱費

言わずと知れたことですが、家賃は毎月何日にいくらどこに振り込みか、光熱費は平均いくらほどなのかもできれば確認しておきましょう。敷金、礼金、その他補償金などについても同様に明確にしておきましょう。

2. スケジュールと契約内容

  • 何月何日から入居可なのか
  • 退去事前通告は何か月前に必要なのか
  • 最短滞在期間は何か月必要なのか

これらは契約の核になってくる部分なので、書面またはメールでの確認を取り、なにかあったときのために取っておきましょう。堅苦しいようですが、こういった心構えは大人として快く生活していくためのお互いへの気遣いです。また、残念ながら本当にもめてしまった場合には文書化してあるものは法的な効力を発揮します。仲が良いからこそ、お互いに苦い思いをしたくないからこそ、この辺りは明確にしておきましょう。

3. 部屋の広さや条件

部屋の広さを確認しておきましょう。1畳は約1.653㎡です。

その広さに対して窓の大きさや向き、収納や照明はどうか。家具は備え付けか否か。部屋は何階のどこにあるのか。宣伝する側の人は、その部屋に朝日が入るのか夕日が入るのか、なども付け足してあげると、丁寧で人も惹きつけやすいものになるでしょう。

また個人のスペースという意味では、キッチンの棚や冷蔵庫のスペースはどれくらいもらえるのか、洗面所、靴箱、さらに必要な場合は駐輪/駐車スペースなども確認しておきましょう。

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(credit Wikipedia)

4.物件の概要とハウスメイトの様子

家電が一通り揃っているかなどの確認も外せませんが、せっかくのシェアですからその家の特徴を把握しておきたいもの。全体の部屋数やハウスメイトの人数、年齢層、職種、趣味、男女比や生活パターンなどの話もしてみましょう。また、居間などの共有スペースがある場合はその利用法や広さなどもおさえておきたいですね。こういった会話の中から思わず共通の趣味が見つかるなんていうことも?!

5.立地

最寄り駅や、そこからの主要地へのアクセスをみておきましょう。また近所の様子や主な買い物所などを把握して、その土地での生活をイメトレしてみましょう。

6.その家独自の特徴

その家独自のルールがあれば確認しておきましょう。例えば洗濯機の利用可能時間の設定や、トイレットペーパー等の日用品代の定期的な徴収、掃除当番などがあるかもしれません。

以上を参考に、みなさんも快いシェア生活への1歩を踏み出してください。