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photo credit: t_kawaji2010

日本の法律に借地借家法というのがあり、家や土地を借りる人のことを保護しています。

ルームシェアや一般の賃貸住宅に関わってくるのは、借家法で、この法律の取り決めがあることで、家を借りている側が突然追い出されて住むところが無くなったりということがないように、守られているのです。

もし何も法律や規制がなければ、土地や家を(もしかするとたくさん)持っている大家と、お金を払ってそれを借りる店子のどっちの立場が強くなりそうかは、わかると思います。昔そういう状態があって、借りている側の店子がいろいろとひどいめにあったという反省から、現在の借家法では、借り手が手厚く保護されています。

その結果として、反対に大家からみると、いろいろと不自由な状態になっている、ということもいえます。一旦誰かに家を貸してしまうと、貸すのをやめて家を返してもらうのは、非常にたいへんになっています。いろいろな条件を満たさないと「貸すのをやめる」というのはできず、現実的にはほぼ不可能、といっても良いぐらいです。

本来の「弱者である借主」を保護することは大事だと思うのですが、調子に乗って弱者じゃないのに居座ったりする人達が出てきたことから、土地をもってる人たちが「大家は大変だから駐車場にでもしようか」となり、かえって家が借りにくくなる、という状況を産み出してしまった、といった主張は良く見られます。

こういった解説がどこまでほんとうなのか、という疑問はあるものの(所詮マスメディアの言ってることだから、極端な例を使って地主を利してるのかもしれない)、最近になって、その保護する力が強すぎて弊害を生んでいる、という意見が多くなってきて、借家法が改正されました。2000年の施行です。新しいほうの契約をすると、借りた人は期間が終わったときに必ず出て行かなければなりません。

ルームシェアの場合、大家である自分が一緒に住んでいることも多いので、相手が家賃を払わずにずっと居座り続ける、というのは難しいんじゃないか、と思わないでもないです。毎日顔あわせてますからね。今まで一番滞納されたのが15日くらいで、その時の相手は出張とか旅行とかでフラットに寄り付かず、帰ってきたときもこっそり自分の部屋に出入りしてました。(たぶんノックして催促すれば払ってくれたでしょうけど。その時はお金に困ってなかったので。)

それに、その部屋に一生住むというつもりでルームシェアに応募してくるような人は、少なくとも今まで会った事はないですしね。

職場の回覧で回ってきた電機連合の情報誌にQ&Aが載っていたので、理解した範囲で書き直してみる。(僕の理解ミスなどもありうるし、専門家ではないので、鵜呑みにせず、自分で資料をあたってください)

「2000年3月1日から施行されたのが定期借家契約。契約の更新がなく、期間終了時に必ず返すことをあらかじめ書面で取り決めた契約。1年以上の契約の時には、6〜12ヶ月前の間に、「契約期間が終わるよ〜」という予告をしないといけない。今の普通の契約を、これに移行させることはできない。(あらたな契約でないと、この方式は取れない)」