ルームシェアと部屋の鍵。鍵は絶対必要? 必要なのは信頼感
photo credit: jessamyn
日本では「ルームシェアを始めるときは、部屋に鍵をつけたほうがいいのか」という質問を良く聞きます。
欧米では、鍵が無い物件にわざわざ鍵をつけることは、あまりありません。もともとファミリー向けの物件にルームシェアで住んでいるというケースが多いため、子ども部屋にあたるような部屋に鍵はかからないことも多いでしょう。また、日本でも、僕の経験や長くルームシェアやっている人から聞いた話では、部屋の鍵というものは必ずしも存在しないようです。
シェアメイト全員がどうしたいのか、が重要で、話し合いで決まったようにすればいいと思いますが、僕としては、「鍵がなくても他人の部屋には入らないのが当然」という考えの人達をうまく探してルームシェアをできれば一番だと思っています。
自分が居ない時のスペースを提供しあうという考え方も
また、僕自身もそうですが、「出かけるときはドアを開ける(半開きというのもあり)」という習慣の人もいます。これは、相手に「自分は部屋に居ないよ」というのを伝えてあげている、というのがあって、もし、シェアメイトが、相手が部屋に居ないことがわかれば、テレビのボリュームを上げたり、掃除機をかけたり、鼻歌を歌ったり、と、シェアなのに一人暮らしのように自由を楽しむことができるからです。お互いにこれができれば、狭いシェアでも気楽に過ごせる時間が増えていいですよ。
また、部屋のドアを経由して外の光や風が入ることを考えると、居ない間の自室を完全に締め切るよりも、お互いにドアを開けることで共同部分のリビングなどの生活環境を向上させることにもつなげられると言えます。
個室の鍵は誰のため?
部屋のドアに鍵がついていても、どれだけ抑止力になるのか、という話もあります。部屋のドアにつけるような鍵は、がんばれば開けたり壊したりできるでしょうし、合鍵だって入手しようと思えばできるかもしれません。
それに、貸し手の大家がその鍵を付けたとすれば、大家は鍵のマスターを持っている可能性が高いですね。貸し手としても、借り手が鍵を持ったまま突然去ってしまったりするようなリスクを考えれば、自分でも開けられるようにしておきたいと思うでしょう。
ということは、ドアに錠が掛かるようになっていたとしても、自分は貸し手の部屋には入れないのに、貸し手側は入ろうと思えば自分の部屋に出入りできてしまう、という可能性が高いということです。鍵を掛けて安心した気になっているのは自分ばかり、ということになるのではないでしょうか。
であれば、お互いがお互いのことを信頼し、鍵が無くても、ドアが開いていても、勝手に他人の部屋には入らないような人とルームシェアをする、というのを目指した方が、お互いに信用がなく、入れるところはいつでも入られているかも、というようなルームシェアで形だけの鍵を掛けるよりも、より安心なのではないかとも思います。
鍵が無くても心配のない暮らし方
節約のためにルームシェアをしているような人達は、自分で持ち運べる程度の荷物しかなかったりもするので、あまり物を盗られることを心配していないのかもしれません。最初から盗られたり壊されたりを心配しない生活をする、というのは一つの手ですね。
高価なもの、大事なものをどうしても身の周りに置いておきたい人は、ルームシェアでは気苦労が増えてしまうのかもしれません。お金は銀行に、重要書類は貸し金庫に、使わないけど大事なものは、実家やトランクルームに預けておく、というのが、自分も楽だし、シェアの仲もうまくいくのでは、と思います。
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