ルームシェアと借家法
ルームシェアの大家がその家やマンションを売ってしまった
あなたがルームシェアで部屋を借りている家を、貸している相手が売却してしまった場合、自分は借りている部屋に住み続けられるのでしょうか?
借家法一条一項によれば、家を購入した側の人は、借りている人がいる状態を含めて買ったのだから、借りている人は新しい大家に対しても賃借人としての地位を引き継ぐということのようです。
アパートなど、建物の中の独立した住居を借りている場合は間違いなく借家法の対象です。ですから、アパートの持ち主が交替したからといって、借りている人の契約が終わったり、出て行かなければならなくなったりということはありません。
しかし、ルームシェアの場合、ルームシェアの借り手は借家法で守られる対象かどうか、というところが問題となってくる可能性があるようです。
ルームシェアという住み方はまだまだ新しいため、ルームシェアのケースでの裁判の結果(判例)は少ないですが、大家の家の一部を借りているルームシェアは、昔でいう下宿や間借りに相当すると考えればいいのではと思います。
では下宿や間借りで借りている人は借家法の適用があるのかどうか? これはちょっと調べてもはっきりしません。判例も、時代によって少しずつ違っているという情報もありました。
独立していなくて、格子や障子で区切られているだけの部屋には借家法の適用はない、とする見方もありますが、弱い借り手、他に行くところがない借り手を保護するという借家法の基本的な考え方から、保護されないはずがない、という見方もあり、結論ははっきりしないように思いました。
実際にこれが裁判になったとしても、ほとんどの場合裁判官が和解を勧めるということなので、「ルームシェア」ということで判例が残ることもなかなか起こらないのかもしれません。
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