「入りやすく出やすい場所にしたい」ギークハウス沖縄に行ってみた

こんにちは。広報のkondoyukoです。私事ですが、先日沖縄に旅行に行ってきました。
きれいな海と美味しい料理、沖縄の町並みを楽しんできたのですが、他にも見てきたいものがありました。

沖縄にはシェアが多い?

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都道府県別人口10万人あたりのルームシェア募集件数(募集は、個室・ドミトリー両方を含む)

上のグラフは、過去にルームシェアジャパンに投稿された募集から集計した「都道府県別人口10万人あたりのルームシェア募集件数」です。ルームシェアの募集なので各都道府県のルームシェア件数を示しているわけではありませんが、なんとなく日本の中でもルームシェアが多い都道府県が見えてくるのではないでしょうか。首都圏や愛知、関西や福岡が多いのは想像つきますが、特筆すべきは沖縄での募集が多いことです。ゲストハウスジャパンを見ても、沖縄は他の地方都市に比べてゲストハウスが多いようです。

沖縄は観光産業が好調で、民宿など小規模宿泊施設は増加の傾向にあり(2010年12月末)*1、沖縄は長期旅行客やビジネス出張が多いためにウィークリーマンションやマンスリーマンション物件が豊富とのことです*2。
*1 「沖縄県宿泊施設における格付け制度の考察 ―特色ある宿泊施設づくりを事例として―」(上地恵龍、2012)
*2 http://www.interq.or.jp/tokyo/ystation/okw.html

ということで、沖縄のシェア事情について見てみたいという思いから、ギークハウス沖縄を訪問して来ました。

最も?ギークなギークハウス「ギークハウス沖縄」

現地のシェア生活を見たいと思い、ギークハウス沖縄の方にツイッターで連絡を取り、訪問してきました。もともと私はプログラマーやインターネット愛好者のためのシェアであるギークハウスによく出入りしていたのですが、とくにギークハウス沖縄は東京の友人が滞在してはのびのびしている様子をよく聞いていたので、興味があったのです。

ギークハウス沖縄は、漫湖という干潟のすぐ近くにあります(有名な場所らしいけどそちらは行かなかった)。

外観はしっかりした一戸建てです。
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管理人のkimhitoさんや、ツイッターで対応していただいたぺんさんとリビングで話していると、冷房があるからか住民の方が集まってきました。
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リビングのソファがある側。他のギークハウスに比べても技術書が多いと言われるそうです。
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ギークハウス沖縄のステッカー。
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壁にWishListと称した付箋がペタペタ貼ってある模造紙がありました。これは、住民がやってみたいなあと思うことを書き込むそうです。いつの間にか掛け合いになっていて面白い。
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こちらはあまった食材など、好きに使っていいものを置いている棚です。「under GPL License」「under MIT License」といった注意書きが貼られており、無償で使っていいよー使ったら公開してねーという意味のようです。
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沖縄行きのちょっと前に話題になっていた「プログラミング出来ないのにギークハウスを始めたら、420万円の出資を受けて1人でウェブサービスを開発することになった。 | Last Day. jp」を書かれた、管理人であり発起人のkimihitoさんにお話を伺いました。

kimhitoさんは、もともとプログラミングはできないけれど、ギークハウスを作ったらプログラミングができるようになるのではと思い、ギークハウス沖縄を企画したそうです。賛同した方と検討会を重ね、今の物を探したそう。
本やソファなど、色々シェアに必要なものは貰い物も多かったようです。住んでいる方は、沖縄の人と外から来た人と半々ぐらい。
仕事は、プログラマーの方が多いのですが、沖縄で会社勤めをしている人は1人だけで、kimihitoさんは独立、他は東京の仕事を遠隔で受けている人の方が多いそうです。

ギークハウス沖縄では、定期的にプログラミングの勉強会をしていて、勉強会に参加しているひとと休日にイベント(海に潜りに行ったりとか)を行なっているそうです。以前は子供へのプログラミングの塾もやっていたとか。

他のギークハウスに比べて、よりギークな活動をしているギークハウスだなという印象を持ちました。

kimihitoさんは、いろいろな人にきて遊びに来てほしいけど、ギークハウス沖縄も勉強会もメンバーが固定化していて、このままずっと30〜40歳になっても同じ人なのもどうなんだろうという不安があり、@kimihito_さんは管理人は続けるけど、ギークハウス沖縄を出てどうなるか試したいと考えているそう。kimhitoさんの言葉で印象に残っているのは「いつでもでていっていい」「入りやすく出やすい場所、いつでも逃げられる場所にしたい」ということ。

色々な立場の人が住む沖縄

kimihitoさんから聞いた話で興味深かったのは、沖縄ならではの一風変わったシェアの話です。もともとギークハウス沖縄は、いろいろな人に来てほしいという思いから那覇空港の近くにしたいということで、空港から二駅の小禄地区でも探していたそうです。すると、小禄地区の不動産屋さんから、那覇空港には自衛隊の基地があるのですが、週末のみ自衛隊員は基地の外に出ることができ、小禄地区の2LDKぐらいのマンションをシェアして暮らすこともあるという話を聞いたとのこと。沖縄は旅人もいれば米軍基地もあり、いろいろな立場の人がいてシェアとも馴染みが深いのかなと思いました。

モノレールから「自衛官募集」と掲げているマンションが見えたのでパチリ。

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沖縄のゲストハウス

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今回の宿泊はゲストハウスにしました。那覇で交通の便がよく、仕事がしたかったのもあり個室に滞在でき、安いところという基準で探したのですが、個室にこだわらなければびっくりするぐらい安いところが見つかります。一泊1000以下のところもザラです。私が泊まったところも、予約サイト経由だと、ドミトリー一泊900円、個室一泊2500円でした。ドミトリー一ヶ月24000円の長期滞在プランもあるそうです。
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ゲストハウスはラフな格好をした若者がのんびり暮らしているような、大学の寮のような雰囲気でした。宿泊者同士の交流もあるようです。

沖縄は、旅行者向けのゲストハウスが好調で、若者がシェアして暮らす文化が根付いているようでした。
ギークハウス沖縄では、プログラミングの勉強会などの濃い結びつきがあり、そこで生まれたウェブサービスもリリースされていたりと、とてもギークらしいシェア生活を送っていました。しかし、立地の問題か、メンバーが固定化されていて、本当はもっと色んな人が出入りする風通しのよい場所にしたいという願いもあるようです。
プログラマーなどIT関係だと遠隔で仕事をしやすい点、那覇中心部は空港へのアクセスもよい点において、沖縄での生活としてのルームシェアも可能性はあるかもしれません。

「ニートの歩き方」「ルームシェア入門」プレゼント

ルームシェアジャパンより、ルームシェアに関する2冊の書籍をプレゼントいたします。

プレゼント応募方法・締め切りは、それぞれの書籍の紹介のうしろにあります。

書籍「ニートの歩き方」

「ギークハウス」という、インターネットが好きだったり仕事にしていたりする人達中心で集まって共同生活をしている人達のプロジェクトがありますが、その発案者であるphaさんが、ネットを活用するなどしていかに安く、頑張らずに自由な暮らし方を追求していくか、というのを書いた本「ニートの歩き方」が、発売されています。

ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法
ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法

phaさんが始めて、仕組みを広く公開している「ギークハウス」ですが、その第一号「ギークハウス南町田」は、実はルームシェアジャパンの代表であるあきゆうきが一番最初にルームシェアを始めた、南町田の中古マンションで始めたものでした。

当時、南町田を離れて久しく、それでもルームシェアで住みたい人に、と南町田のマンションを貸し続けていたあきですが、南町田のルームシェア住人が0になりそうだったタイミングで、phaさんが友達と一緒に暮らせる場所を作りたい、とネットで書き込んでいるのを見て連絡したことから、ギークハウスは始まりました。

今各地に存在するギークハウスは、業者が住みたい人と個々に賃貸契約をしている、いわゆるゲストハウス/シェアハウスの形態が多いようですが、南町田の第一号は、大家のあきがphaさんに、phaさんが(個人の責任で)シェアメイトを見つけて貸す、ルームシェアの形でした。

電子書籍「ルームシェア入門」

今は入手困難となってしまった、当サイトによる2002年発売の「ルームシェアする生活」や、その後のルームシェアに関する情報を集めて書き起こした「ルームシェア入門」が、電子書籍として複数の電子書籍サービスから販売中です。

ルームシェア入門 eBook
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応募方法

応募期間の11月22日(木)から12月26日(水)まで(期間延長しました)の間に、ルームシェアジャパンの「あげます」または「ください」で、使わなくなったものを譲ったり、他の人が使わなくなったものを引き取りたいという募集を出してください。

# 成立して削除されても大丈夫です。期間中のすべての募集者から抽選を行います。

みなさんの手元に、「いつか使うかも」と思っていたけど使わないまま持っているだけのものはありませんか? 他の人がそれを必要としていて、活用できるかもしれません。ルームシェアの入退去にあわせて、まだ使えるものを粗大ゴミとして出すことになったりしていませんか? お金を払って処分するぐらいなら、それを使える人にあげてしまいましょう? 必要なものを必要な時だけ使う、という考え方は、シェアの精神と共通するところが多いと思います。

当選者の発表について: 発送を持って発表に代えさせていただきます。期間終了後に、二つのカテゴリーの投稿者から、くじで当選者を決定し、メールでご連絡いたします。電子書籍については、メールにて直接発送いたします。